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 第2回セミナー

 

M&Aは、なぜ失敗するのか?

GE型か?富士フイルム型か?Google型か?ION型か?

M&A失敗と成功事例から学ぶ「社長のM&A学」

 

1.なぜ、失敗するのか?

 

・失敗の大半は、木を見て森を見ないからだ!

  M&Aは、経営戦略の大事な要素!

   委員会設置・社外取締役では解決しない−優れた経営者の存在が、正否を決める。

  ・木も見ていない失敗が多い。失敗の原因は、決まっている。

  ・企業は、人であることを忘れている。

   

 

2.戦略がなければ失敗する!なぜ、M&Aをするのか。

 GE型か? 富士フィルム型か? Google型か? イオン型か?

 

1)売却理由は何か?

 

日本の企業は売却の戦略が未熟!

  日本の売却例の大部分は、@またはA

 

 @ 後継者がいない

     70歳以上の経営者の40%は、後継者が決まっていない。

     ・中国が、技術に注目して買い漁っている!

買ったあとは、外国に、Made in Japanとして、輸出を考え得ている。

     ・日本企業の購買力が弱い。

 

  <失敗例>

・技術が陳腐化している。

     ・技術者が高齢。技術の承継が出来ない。

        早く決断してもらう必要がある。

     ・技術者が、変化に適応できない。

      

 A 経営難→救済スキームは後述

 

・救済型M&Aは、安く買うチャンス!

・民事再生は後回し!M&Aで、かなり救済できる!

・再生ファンドと組むことも多い!

・第二会社方式は、効果的!

 

<失敗例>

・企業再生のスキームを作成し、支援できるオーガナイザーが少ない。

  ・救済型買収は、買い手に取り、安く買えるチャンスであることを知らない!

 

B 戦略的売却

・集中と選択の一環として売却!

       収益性が高くても売却

    ・収益が見込めない業種の売却

  ・買って失敗した時に売る。

<日本企業に、その意識が欠落>

・経営戦略で、売却があり得ること自体、欠落している経営者が多い。

   集中か多角化か?

・M&Aで買って失敗したときに売却するという発想がない。   

 

Cベンチャー型

・開発資金の確保

       開発には資金が必要。試験機から量産型を開発するにも資金が必要。販売するにも販路が必要。ベンチャーの発展は、資金力のあるところに買い取ってもらうこと。

       →開発者、研究者には、ストックオプションが効果的!

ベンチャーは、開発を急がないと技術が陳腐化する。M&Aで、開発資金を確保する。

    ・技術の開発競争は、加速化する!

       →M&Aで加速化!

・自己技術の限界、人材の限界を乗り越える。

    ・創業利益の回収

 資金回収は、IPOだけではない!

・早めに創業資金を回収し、大手に、開発を委ねる発想もあり得る。

創業エンゼルだけでなく、「シリアル・アントレプレナー」(Serial Entrepreneur)もあり得る。

 

*ソフトバンクは2000年に中国アリババに20億円出資(出資持分30%)。

    2014年9月上場、含み益8兆円(4000倍)!

*イーロン・マスクは、ペイパル(電子決済ベンチャー)をイーベイに15億ドルで売却して、これでテスラ、スペースX創業。その後、太陽光発電ベンチャーのソーラーシティ買収。パナソニック、ダイムラーがテスラに出資。

 

  <日本企業は、なかなか買い手になれない>

    ・東大発のロボットベンチャー「シャフト」は、Google に行ってしまった。

 

 D 株主主導型→これから増加するはず!

 

  ・アメリカでは、株主が経営者を選ぶ形も多い。

     株主による買い手の導入も稀ではない

  ・敵対的買収と裏腹

 

 * 外国に売却の時代

   ・売却により、次の発展を目指せ!

     しかし、外国への売却例は、極端に少ない。戦略的売却ができない!

・中国のメーカーが、日本の中堅・中小のメーカーを狙っている!買収後、メイド・イン・ジャパンで海外に販売! 

中国家電大手のハイアール(世界でNo.1の生産シェア)が、三洋電機の白物家電事業を買収

JALは、デルタに売れなかった!

中国家電大手のTCLは、ソニーに対し、どう出てくるか?

 

<問題点>

 外国に売るということに極めて消極的―日本特有の現象

 

2)買い手の戦略

 

 M&A戦略は、日本はまだ未熟―30年の遅れ

   ホールディングカンパニーは、98年解禁された!

 

@ GE型―シナジーと無関係に多角化

 

・ジャックウエルチ:「集中と選択」

シナジーと無関係に多角化

技術移転を超えている

「売って買う」ということに徹している。

・絶好時にするもの

・経営者を見抜き、使う

・後進国日本のテレビと競争することを回避して、テレビから撤退して多角化!

   →ソニーやシャープは、韓国や中国に追われ、逆の立場になったが、GEにはなれなかった!

 

A Googl型―新たな産業社会を目指す!Industrial Internet

 

  

・なぜグーグルは、世界中のロボットのベンチャーを買い込むのか。

  インターネットでつなぐ新たな産業構造を構築!

ロボットは、巨大な発展産業であり、かつ、今の情報、IT産業と結合して、発展する産業。絶好調の時に多角化し、次のマーケットを見据えているのだ。

  *米スカイボックス・イメージング(20基以上の超小型衛星の運用)を買収し、スペースX(テスラのロケット部門会社)に出資。

・なぜ、Appleは、EVメーカーを目指すのか。

   今、電気自動車メーカーを目指して、技術者を確保している! テスラと競争か!

     自動運転システム、ネットや、太陽光発電とシナジー、スマートシティへ発展する可能性!

  *テスラの車には、自動運転のセンサーが付いているのはなぜか?

     既存の車に、システムをダウンロードして、いつでも、じっどう運転が可能となる!

 

<日本は、このような米国の動きや、ドイツのIOT、第4次産業革命に、対応できているか?>

 ・インターネットによる、新たな革命

 ・IOT(Internet of things)、ドイツのIndustrie.0の変化を見逃すな!

  米・独で第4次産業革命が始まっている!

   センサー・データ解析−ネット−ビッグデータ−人工知能

   少品種少量生産・在庫物流の最適化

・産業革命だけでなく、物流革命、次世代農業、スマートシティ.....

 ・スマートシティ ― インフラ構築!海外展開へ!

   建設会社がITをM&Aできるか?

 ・日本の国家戦略特区は十分か?

    メルケル首相は、国家戦略で第4次産業革命を推進!

 

B  富士フィルム型−シナジー・技術移転を目指す古典型!

 

・マーケットが縮小どころか、消滅するという危機も起こる!

その時は、「業態転換」が必要となる。

*富士フィルムの成功、コダックの失敗

   デジカメの登場で、フィルムの需要は急減した。富士フィルムは、富士ゼロックスを子会社化し、主に技術移転(医療機器、医薬品、液晶パネル、事務機、化粧品、健康食品)を目指してM&A(米診断器ソノサイトの買収など)を駆使し、危機を脱した。ところが、アメリカのコダックは、時期を逸し、倒産して、チャプターレブンの申請をせざるを得ないこととなった。

*ところが、このデジカメも縮小!

   スマフォに押され、急速にマーケットが縮小している。経済の変化は、加速している。デジカメ業界は、どこに進むか!

*IBMの転向

  *汎用大型コンピュータで世界をリードしたIBMは、さっさとソリューションに企業に展開した。これを可能にしたのは、業態転換と共に、M&Aを駆使したからである。

  *最近は、クラウド・コンピューティングの普及で再度の試練!

 

C ION型−強いものに集約して生き残る古典型!

 

・マーケットが縮小する時の決断―マーケットが満杯なので、拡大は過当競争となり、自滅する−安売り競争は、自滅するだけ!

・他企業を合併して、業界一を目指して生き残るか、他業種に多角化するかの決断をすべきである。

・コンビニ等で追い込まれたスーパーマーケット分野で、なぜ、イオンがトップ企業になったのか?

   →ジャスコが、ヤオハン、マイカル、ダイエーなどを吸収−いまや海外展開。

・先延ばしは、致命傷となる。早めの決断が必要である。

・規模の経済が働く分野では、他企業を合併する方向は、ベストな選択。

 

*タクシー業界は日本的悪弊

   会社再編の努力をせずに、行政上の規制を求める。

*電炉メーカーは40社がひしめいている。

  ・今は内需に安住しているが、中国産の安値攻勢で今後どうなるか?

  ・アルミメーカーは、13年10月、(株)UACJ 誕生(住友軽金属工業と古河スカイが合併。業界1位と2位と合併)した!

*第2地銀(100行)、信用金庫(400庫)はどうする?

 

 

3.シャープは、なぜ苦境に陥ったか?―絶好調の時こそM&A!

 

・M&Aをすべき時にしないと、こうなる!

  テレビ、液晶パネル、太陽光パネルだけに頼っている。どれも、中国の安い製品と競合する。

GEは、後進国日本にテレビを譲り、多角化していった。

・シャープはどうなるか? 自力で,M&Aが出来る時期は、遙か昔に過ぎている。

    M&Aのターゲットになる

・オランダの「ロイヤル・フィリップス・エレクトロニクス」は社名から「エレクトロニクス」を消した!(医療機器が売上げの40%、照明35%)

 

*なぜ、SONYは、苦境に陥ったか?  

  ・理由は、テレビとパソコンに頼りすぎたからである。なぜ、GEのようなアメリカ企業がテレビを日本に任せ、撤退したかを理解せず、自分が、韓国、さらに中国に追い上げられた時、撤退できず、競争したからである。

   対策は、GEのように、力のあるうちにさっさと撤退し、多角化すべきだったのである。

   Googleは、世界中からロボットのベンチャーを買い込んでいるが、Sonyは、アイボーというロボット技術を売却してしまった。これでは、会社は行き詰まる。

・87年 CBSレコード買収し成功例−89年コロンビア映画の買収、しかし、映画ビジネスが分からず、現地に丸投げ。5年後に、買収額の半分の減損処理−これで、

M&Aが出来なくなったのか?

 

<他業種の買収は人材が必要>

  挑戦すべきだが、GEの要に、人材の確保に注力すべき!

・最近、ソニーが、自動運転技術の開発のため、ロボットベンチャーへZMP出資!

   2015年4月、外科用内視鏡開発のソニーオリンパスメディカルソリューション発足。

 

 *シャープはどうなるか?

  *テレビ、液晶パネル、太陽光パネルだけに頼っている。どれも、中国の安い製品と競合するのだが。

  *Appleのような欧米ファブレス企業にも勝てない!

 

*Samsungはどこへ行くか?

   日本のガラケーを駆逐したスマフォも既に成熟している。安い端末を生産する中国企業に追い上げられ、苦境に陥っている。

   経済の変化は、極めて速い。今後、同社はどこに進むか?

 

 *大塚家具は、何が失敗だったか?

   M&A戦略がれば、別の道があったのではないか?

 

 

4. M&Aの対価設定は、いかに算出するのか。

 

 1)株式の場合、上場会社は、マーケット価格があるので、それを基本にする。

  企業価値の分析、財務分析は、ターゲットの将来性の見極めに重要!

  

2)非上場の売り手

@静的に自己評価―売値の算定

   

・自己評価の基本は、

 

会社の純資産+のれん

 

・純資産は、継続企業を前提に評価Going Concern

・暖簾は、年間営業利益×2〜5年

招来の潜在的な可能性を売り込んで、2年でなく、5年で評価してもらうことをねらう!

・自社を売る場合は、営業利益の向上に勤め、高く売ること!

        

3)買い手は、動的に評価すること!

    

・財務分析は、参考にしかならない。

    ・M&Aの結果、利益を増加できるか?

       シナジーによる効果。

自己の経営努力による効果。

・「売り上」と「売り上げ総利益(粗利)」の予想推値を想定する

    最低5年予想値を上げ、予想の損益計算書を作成

・借り入れの返済が、税引き後利益で可能か確認―実質的な、投下資本の利回りを確認(元本が返済され得れば、純資産が増加するので、利回りは、税引き後利益をベースにする)

 

4)上場、非上場に限らず、概算チェックは、EBITDAを使うことが多い

   EBITDA:Earnings before Interest, Tax, Depreciation and Amortization

・ EBITDAの4〜6倍を、対価の適正額とする実務が多い。

 

* 2011年8月、キリンホールディングスが、ブラジル2位のスキンカリオール社の持株会社(約50%保有)のアレアドリ社を約3000億円で買収

スキンカリオール社の連結売り上げ1437億、総資産2247億、連結EBITDAは256億円  3000÷256=11.7

かなり高い買い物だが?

 

有価証券報告書の「のれん代」が、金融庁の審査対象であることに注意!

  →オリンパスの粉飾事件で、簿外損失の解消に企業買収が使われたことが大きい。

 

5)有利子負債をどう扱うか?

 

    *買い手は、これに対し、有利子負債が適正額ならよいが、元利合計金返済額が税

引き後利益を超えるときは、例えば、超過分を、暖簾の計算の営業利益から差し引く−一般的な企業評価は、借り入れの返済が評価されない。

    *有利子負債が大きすぎれば、ファンドと組んで、増資し、debtをequityにするか?

    *事業譲渡に切り替えて、債務は残す−第2会社方式か?

    *不良債権化していれば、債権買い取りか?

    *民事再生か?

 

<暖簾の償却に注意>

  暖簾は、20年以内で、償却要す。

IFRSでは、暖簾を消却しない。しかし、IFRSに切り替えるだけでは解決しない−評価損が厳格という落とし穴がある。

 

 

 

<売り主提示額が高すぎるときの対策>

 

 ・出資からスタートし、買い増していく。

・部分的に、事業譲渡、会社分割をする。

・不動産を他社やファンドに買ってもらい、テナントとして、スタートする。

・ファンドとくむ(ファンドが、株式の相当部分を持つ)

 

<なぜ、対価設定に失敗するのか?>

   ・企業評価の、数学的アプローチに過信

   ・基本的な、交渉能力の不足

・戦略的アドバイザ―の不足!

     ことに海外は、文化的ギャップまで対処できる力量が必要。

 

5. 救済型のM&Aの場合

 

1)第二会社方式が基本形

 

・第2会社に事業譲渡(会社分割)し、残された会社は、破産でなく、特定調停で、債権者(銀行)の債務免除を得る処理が可能

 ・ターゲット企業が、非上場の場合、銀行借り入れに、社長の個人保証が付いている−この処理が重要。

→「経営者保証のガイドライン」(25年12月)

    華美な自宅は残す

    破産でなく、特定調停により、債務免除得ることが可能

    債権者の全員の同意が必要

    全員の同意が取れなければ、破産で免責を得る

 

2)債権買い取り

  

・不良債権化しているとき、銀行から、債権を買い取る。

・個人保証も付随するので、社長の個人補償も解決

 

3)民事再生、会社更正

 

  ・スポンサーを用意し、申し立てるプレパッケージが効果的

・申し立てると、弁済禁止の仮処分が付くので、取引先も巻き込む

  ・債権者の額と人数の過半数の同意で、再生計画、更正計画成立

  ・経営者の保証は、1と同じ

 

<失敗で最も多いのは?>

 企業再生は、民事再生だけと思いこんでいる弁護士が多いこと! 

 

 6.手続き進行中の失敗

 

ノンネームシートによる相手探し資料によるターゲットの検討・分析→基本契約デユデリ→本契約→クロージング

 

1) 誰に頼むか?−仲介、アドバイザーの選任の失敗

 

   ・本来、仲介とアドバイザーは異なる。

      仲介は、マッチング

財務、税務、法務、戦略のアドバイザー、デュ−デリ担当

・売り側と買い側を一社が担当すると、利益相反になる危険がある。

ライセンス不要、業法がない。「無法状態」であることに注意―仲介者は、ピンキリ−悪質ブローカーの跋扈に注意

   ・大型物件は、銀行や大手証券会社主導が多いが、自分たちの都合で動かす−M&A戦略は、自分で考えることが必要−手数料は高い。

   ・M&Aの仲介業者は、うまみのあるものしか扱わない

   ・コンサルタントは、会計偏重が多いのが問題

      戦略的な、M&Aのコンサルタント不足

   ・CA,NDA−依頼者と仲介・アドバイザリー、

検討者と売り主

・仲介報酬―規制はない

      目安 2億円以下の部分 8%

          2〜5      6%

          5〜10     4%

      10億超えの部分 2%

 

2) 価格設定の失敗−売り出し設定価格が高すぎることが多い。

 

  ・売り手本人は、高く設定したがる。

・高い値段で、マーケットに出ると、優良な買い手が逃げる

    

・悪質ブローカーが囲い込む−専任を得たい−高く売り出す

・市場が荒れたときは、一旦撤退する

・買い手は、そのような時は一旦引くが、魅力あるターゲットであれば、買えるチャンスが出てくるのを、待つべし

 

3)準備不足によるトラブル

 

<売り手の対策>

・事前準備が重要

  会計、財務諸表の整理

    粉飾決済の修正

    隠れ債務の発見

魅力的な商品にする:情緒的な国民性から、アピール料が不足することが多い−自社の営業を商品とみれないことが限界

アピールポイントを明確化:websiteの充実−相手は、まずサイトを見る。

・M&A用の資料の整理−必ず要求される資料、情報は決まっている。

     別紙1添付

事前に準備すること−時間がかかると、情報が漏れたりする−相手の意欲が低下することも、少なくない。

・特許戦略の構築―知財は重要な資産

  中堅、中小では、構築できていないことが多い

  職務発明者規定の設定―これがないと会社を承継できない。「相当の対価」のトラブル(特許法35条1項)

M&Aの成立後、特許侵害のクレームがでて、深刻なトラブルになることが少なくない。

  納入先に、特許申請される例あり

・売り上げ、利益が上昇基調になるよう努力する−対価に直接影響する。

   低下傾向では、買い手つかないし、叩かれる。

   しかし、M&A進行中に、売上減少すること多い

 

<買い手の準備>

・戦略の明確化

・ターゲット企業の明確化

・スケジュールの設定

・誰に頼むか?

・自分のPR:紙の資料とWEBSITE

  売り手も、相手がどんなところか、気にしている。

・借り入れの事前準備−M&Aとタイミングが合っていること。

 

4)情報が漏れる危険

 

・M&Aが中断、失敗することがある

   ・ノンネームシートによる相手探し−どうしても漏れる−売り手にとっては短期決戦

   ・ブローカーかがかぎつけて、かき回す

      秘密密漏に注意

 

5)時間がかかる

 

  ・日本企業は、決定に時間がかかることで有名!

時間がかかる−M&Aで稟議は致命傷

       親会社の了解が必要では、M&Aはやる資格がない!

・専門チームを結成し、取締役会にかけるまでは、担当責任者に決定権与える−稟議廃

止。

情報流失の防止、

  ・迅速性:優れたMediator の指導力が必要

必要な資料の整理、提出

         早めの、検討

  ・必要な資料は決まっている。優れたMediatorは、リストを事前に渡し、準備させる。

  

6)買い取り先の探索中/交渉中に、売上が下がることが多い!

  なぜ、売り上げが下がるか!

自分の会社は売れると安心する!

      売り上げが下がると、売買価格が落ちることを認識すること!

 

7)銀行、ファンドとの連携の問題点

 

・銀行、証券会社にとって、M&Aは美味しい仕事− 取り込まれることに注意

  仲介手数料は高い。

・小型案件は、扱わない。

・銀行の評価と、M&Aの評価は異なることに注意。

・ファンドは各種ある。力量はピンキリ。

   効果的な提携が出来れば、大きな取引ができる。

・再生案件は、スキームが重要

   第二会社か?

再生ファンド?

 

8)事業譲渡型の問題点

・M&Aは、株式買い取りが原則

・簿外債務の可能性とか、一部の株式買い取りが困難な場合は、事業譲渡を考える−手続きが面倒。

・財産、権利ごとに、個別の譲渡手続きが必要−基本的には三者契約―対抗要件必要

・譲渡禁止条項に注意(Change of Control 条項)−個別の同意を得る必要がある。

・事業の全部の譲渡の場合、買い手の株主総会特別決議必要(20%ルールあり)。

   売り手は、重要な譲渡の場合、株主総会特別決議必要(20%ルールあり)

     子会社の譲渡も特別決議(20%ルールあり)

いずれも、 反対株主に、株式買い取り請求権あり

・譲渡対価が買い手会社の株式だと、現物出資となり裁判所に検査役の選任を求める要あり

・売り主は会社がで、対価は会社が取得−株主は、配当所得で最大税率50%−  株式譲渡なら、分離課税・税率20%ですむ。

 

9)グループ再編では、税法適格に注意

 

税法適格でないと、合併、株式交換、株式移転 などの再編の場合、評価替えによる課税が発生

 

10)社長同士の顔合わせで失敗例多い!

 

・双方、または、一方が、オーナー企業であると、交渉が軌道に乗ったところで、社長同士の顔合わせをする事が多い。

・この時の印象が重要である。いっぺんで破談になることもあり、難しい案件が、軌道に乗ることもある。

・両者の人柄も含めた、事前準備が重要!

・雰囲気を取り持つ、プレイヤーが必要。

 

11)基本契約と本契約の狭間の盲点

 

・基本契約を締結するには、取締役会の決議が必要―上場会社は、適時開示の必要性あり。

・基本契約は、デユデリで特別の問題点がなければ、本契約を結ぶ予約契約−必然的に、独占交渉権を取得―本契約を拒絶する正当事由がない限り、損害賠償義務を負う−対価を決め、手付け(対価の10%くらいが多い)を付す。手付け流し、手付け倍返しの特約が多い。

 

<独占交渉権の限界>

住友信託銀行vUFJ事件:

住友信託銀行とUFJ3社は、合併基本契約をし、M&Aの独占的交渉権取得したが、UFJ3社は、東京三菱銀行MTFGと合併交渉にはいる。

交渉禁止の仮処分は却下。UFJとMTFGは合併へ。

住友信託銀行はUFJに対し本訴提起、2331億円の損害賠償請求。

平成18年2月13日東京地裁判決は、「独占的交渉権は、合意が成立する可能性がなくなれば、消滅」として、請求棄却。控訴審で、5億円の和解金で解決。

 

12)デユデリの基本的ポイントは決まっている。

    別紙2参照。

 

13)買い手は売り手の粉飾決算に注意―M&Aでは利益を多く見せるタイプとなる−発見のポイントは?

 

@ 減価償却不足、引当金の計上不足

 

A 棚卸資産では、以下の注意!

 

  売上利益率が前期比で上昇

  売上原価率が減少

    滞留在庫が減少― 在庫回転期間が短縮

  棚卸資産回転率、売り上げ債権回転率の他期との比較

 

B 売上債権の過大計上

 売掛金の増加は、最も容易な粉飾方法

架空売り上げ

   翌月売り上げの先取り

在庫回転期間が減少、売上債権期間が延長−売上債権期間の増加招来

 期末月の売り上げが異常に多い―翌月期首の売り上げが異常に少ない

 期末の売り上げの回収が遅い

    

C  売上高の過大計上

 

a.完全架空  在庫品を伝票で売り上げ偽装、借入金を売り上げとして計上

b.未実現売り上げ   

販社や代理店の流通在庫へ付け替え、

買い戻し条件付き売り上げ    

スル―取引(帳簿を通過するだけ)  

クロス取引(二社が互いに売り上げ計上)  

本支店間取引として売り上げ計上  役員向けの架空売り上げ

c.翌月売り上げの繰り上げ計上

d.営業外収益や特別利益を売り上げ計上

  

D その他の流動資産の過大計上

    過去と比較し、不自然な増加

     * 金融機関の与信判断では、その他の流動資産は、資産性なしとしてBSから除く

 

E 固定資産の過大計上

   a.固定資産の納入業者に過大請求させて、あとから裏金としてバック

   b.支払利息を原価算入(不動産開発と自家建設では許される)

c.修繕費を原価算入

   d.10万円未満の少額資産を経費でなく、資産へ計上

   e.除去済み資産を残す

f.関連会社に対する投資有価証券、長期貸付金、債務保証は、関連会社と一体で検討

 

F 負債の過少計上

 支払利息割引率:支払利息/(期首・期末平均の)借入金 +割引手形

   これが、異常に高い時は、借り入れが簿外か、高利の借り入れあり

   異常かどうかは、他期の数値と比較

 

G 関係会社を利用

 a.関係会社向けの売り上げに注意、

b.有価証券・固定資産の売却益を売り上げ計上

c.経費のつけ回しをして、関係会社向けの貸付とする

 

H 表示上の操作

 ・流動資産に1年以上の滞留がないかをチェック

 ・滞留売掛金、滞留買掛金の相殺

・会計方針の変更に注意

     a.利益を多くする会計方針への変更

     b.減価償却の算出方法を、定率法から定額法に変更―取得当初は、償却費が増加し、利益を増やせる

c.財務諸表の注記から不自然さを読み取る

d.棚卸資産変化倍率/売上高変化倍率

売り上げ債権変化倍率/売上高変化倍率

仕入債務変化倍率/売上高変化倍率

      を他期と比較

 

14)隠れた債務の発覚

 

@  雇用関係から

 

時間外労働、休日出勤などの割増賃料、

未払い賃料

労災の損害賠償

解雇のトラブル

セクハラ、パワハラのトラブル

*顕在化しているものだけでなく、潜在的に存在しているものも注意

 

A 保証債務等

保証債務、手形の裏書き

売掛が担保になっている

特許等が担保化

 

A  リースバック物件の担保化、証券化

 

C 係争中、潜在的な紛争

消費者、 環境、 汚染、 土壌汚染、 アスベスト

 

D デリバティブの損失

 

E 不良な貸付先

  *循環取引で簿外だった等の例あり

 

F 回収不能な売掛

  売掛/年間売上が大きすぎる

 

G 談合

贈収賄、

下請け保護法違反、

不正競争防止法違反

に注意。

 

H 税金の未払い

  消費税や固定資産税の未納のケースは多い

延滞税は記帳されないことに注意

 海外取引の多いところは、移転価格課税に注意

 

15)表明保証義務の限界

 

・悪意重過失だけしか責任無し

・MAC条項Material Adverse Change Clause も万全でない 

 

16)株主主導のM&Aとは?

 

・株主が、M&A反対を主張する例多い。

・米国では、株主が、経営者の交代を求めて、現経営者にM&Aを求めたり、買い主を募ったりする例あり−敵対的買収の、裏腹の問題である。

 

17)独禁法、金商法上の制限を忘れないこと!

 

・国内売り上げ200億を下回らなく、他方が50億を下回らない場合、独占禁止法上の問題が生じる−届け出後1ヶ月は、契約できない。

・金商法上の届け出:50名以上へ募集、但し、株式の発行または売り出し価格が1億未満であれば不要。

 

7. クロージング後の問題

 

 

本契約の後は、その実行をして(クロージング)、M&Aは、手続きとしては、完遂する。しかし、その後の問題点も多い。

1) 人のマネイジメントが機能しない

   ・企業は人だということを忘れるな!

・人が動かない。優秀な人材が流失。

  ・失敗例

   @.社風の不一致

   A.どちらかの組織が老朽化している

   B.新経営人の印象が悪い(占領軍のように乗り込む)

      突然、外国人の役員、従業員が出現する例も増えた。

   C.労働環境が悪くなる印象を与える

   D.能力、実績が評価されない印象

   E.買収会社自身が昔ながらの年功序列

・負の情報が、上に上がらない

・M&A直後は、現場に任すよりトップが目を配る−丸投げで、失敗すること多い

・多角化では、 優秀な経営者を確保し、送り込むことが、決め手のことも多い。

     ルノーが、カルロス・ゴーンを送り込む

残したい人材はストックオプションを活用することもある(優秀な者を好待遇)。

 

2)取引先の消失

 

 ・経営陣の退陣の是非の検討

 ・営業担当が取引先と結びついていること多い。

 ・通知、あいさつの手順が重要

 

8.海外をターゲットとする場合の盲点

 

・子会社設立、SPCによる三角合併が原則―なれない国の場合、資本提携して、徐々に買い増すという、方法もある。

・大型は、銀行経由が多い。ただし、中小案件は、扱わない。

・中小は、自力で探すが、支援する専門家が、僅少−相手国の銀行、ファンド、仲介会社に探してもらう−相手国の税理士事務所、法律事務所が必要

・移転価格課税の問題など、海外案件が後から発生することがある−海外展開しているターゲットに注意

・支配権が株式の3分の2でなく、4分の3の国が多い

・タックスヘブン課税はないか?

・独禁法、PL法、消費者保護法を忘れないこと!

   業社団体の集まりがカルテルの談合と見なされやすい。

   中国が、独禁法違反で米半導体大手クアルコムに1150億円の罰金(端末メーカーに不当に高い使用料)。

   米独禁法違反の罰金は、日本の自動車の部品メーカー(主にカルテ違反)が90%を占める。

・米国FCPA(海外腐敗行為防止法)や英UKBA(贈収賄防止法)の域外適用に注意!

   丸紅事件、パナソニック事件

   日本国内では、不正競争防止法違反、株主代表訴訟(住友電工事件)のターゲットになるリスクもある

 

 




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